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嶋田 栄美

学校法人天満学園太成学院大学高等学校「高校生とヨガ授業」No.2


 皆様、こんにちは。学校法人天満学園太成学院大学高等学校体育教諭であり、がっこうヨガ会員兼事務局として活動している嶋田です。

勤務校での実践報告第2回目の今回は、体育における体つくり運動としての単元[第2時限目]の概要をお伝えします。



【授業について】

  • 高校2年生、スポーツクラス

  • 体つくり:50分×全5回

  • 単元目標…太陽礼拝Aを覚えて、授業における実践を日常生活の運動習慣へつなげる

    (生徒によっては、自己理解やセルフケアの一助になるよう提案する)



【第2回目】

  • ねらい…呼吸に合わせたアーサナを増やし、呼吸とヨガで起こる身体の感覚を感じる

  • 実施場所…柔道場

  • 生徒数…35名前後(クラス別に実施)

  • 実施内容…

 1.風船の呼吸

 2.ストレッチ&ヨガ

 ※心拍数の測定(30秒測定→2倍し1分間心拍数として数字を記録)


  • 目的…

 1.学校内で「時間」を感じ、内観を目指す、リラックスする

 2.呼吸法、ヨガ、マインドフルネスを身近に感じ習慣化していく第一歩につなげる


  • 生徒の様子…

 1.授業開始時

 生徒から「今日はどんな呼吸法をしますか?」「今回もシャバーサナタイムはありますか?」などの質問があり、興味や楽しみな様子が感じられた。


 2.心拍数計測①

 「目は閉じるのか、開けたまま計測するのか、気持ちが良い方を優先しましょうね」と声かけを行う。

 その後、間を空けず計測開始のカウントダウンを「5秒前…2・1・スタート!」。

第2回目の今回は、「心拍数の計測準備をしましょう」の声掛けで一斉に無言になったことが印象的。


 3.用紙に心拍数記録後、すぐに呼吸法。

 「風船の呼吸」「五本指の呼吸」「エレベーターの呼吸」それぞれどんな時に・どうなりたい時にオススメかを説明しながら、今日行ってみたい呼吸法はどれかを質問し、本時の授業にて、実践する呼吸法を生徒と選択し、決定する。


 4.呼吸法…3つの取り組み方法や参加方法を提案し、実践する。

 ①自分の感覚で ②腹式呼吸・胸式呼吸をそれぞれ体験 ③その日選んだ呼吸法を繰り返す

 ①②③全て、まずは自分のペースでおこない、次に先生のカウントに合わせて実施し、練習。

 ※「無意識を意識する」と声をかけたり、担当教諭のインストラクションに呼吸を「合わせる」という方法2つどちらもおこなうことで、普段の呼吸が浅いか深いか、短いか長いか、自分をただただ感じてもらう。まずは、違いを味わうことを目的に実践。


 5.心拍数の計測と記録②


 6.ストレッチ〜ヨガを呼吸に合わせて実践

 1回目と同じ流れでおこなうが、身体の使い方のポイント説明を加え、より筋肉や関節の伸び具合や硬さを感じやすいように実施。

 首→肩→腕・手首→腰回り→股関節とゆっくりと可動域を感じるようにし、身体意識が深まりやすいよう、体の上部から下部へと伝えていく

その後、太陽礼拝Aに腿周り・脚の裏側・身体の背面をメインに硬さや伸びている感覚を感じやすいように、適宜、身体の使い方のポイントを声かけしながらヨガを実践する。


 7.休息のポーズ(シャバーサナ)

 数名、周囲の友だちへ声をかけたり、脚や腕を乗せる行動が見られたが、1回目と同様に叱責や否定をせずに、目的を下記のように伝えることに徹した。特に、小さな声でゆっくりと伝えていく工夫を重ねると、生徒自身が”自分の時間を味わう”ようになった。

 ※シャバーサナ中に心がけているメッセージ性の高い声かけの主な内容

 ・ヨガを続けていると「盗まない」という捉え方ができるようになっていくようです

 ・今はリラックスすること、ホッと自分の時間を過ごすこと、が一つの目的です。このかけがえのない時間と場所を盗まないようにしてみましょうね

 ・友だちの時間も、そしてあなた自身の時間も、大切に大切にしてあげてくださいね。


 8.リラックスから切り替えへ

 スッキリ感も促せるように目覚めていくようにする

 手のひら→足の指→足首・膝、股関節→腰周り・背中→首→肩と、順に動かしながらスッキリしていく感覚を味わえるように心身を起こす


 9.心拍数の計測と記録③


 10.記録用紙に記入

 (ヨガ前後の比較を、用紙の質問に答えながらまとめる)


 11.ふりかえり・まとめのインストラクション(例)

 ・感想をまとめながら感じたこと、呼吸の浅い・深いや、身体の伸びや硬さを感じる心地良さを、ぜひ覚えていてください

 ・今日一緒におこなった呼吸法やヨガの中で、気持ち良いと感じたものを、次回授業まで朝・夜などに続けてみましょう

 ・教室は戻る際は、少しボーッとするかもしれないので急がず歩きましょう


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 子どもとの「ヨガ」「マインドフルネス」をしたい方、学校への導入を検討している方への具体的な実践の参考になれれば幸いです。


なお、このレポートはシリーズとして、継続的に記事がアップされます!

太成学院大学高等学校様ご協力、ありがとうございます。




【参考にしている講座】


(がっこうヨガ会員 事務局 嶋田栄美)


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